打ち子というのはパチンコ、スロットにおいて雇い主に指定された台を打つアルバイトのことです。
打ち子には2種類ありまして、店側がサクラとして雇う打ち子とプロが期待値のある台を探し打ってもらうバイトがあります。
店側が雇う打ち子
こちらの見分けは難しいですが、グランドオープンや新台入れ替えリニューアルなどで客がついているように見せたり、出玉をアピールするためにアルバイトを用意することがあります。
最近はプロが大人数をひきつれて出玉アピールを十分にできていると思われるので、こちらのタイプのサクラは減ってるのではないかと思われます。
約20年ほど前の出来事ではありますが、当時はまだインターネット掲示板なども少なく、携帯電話もメール機能がまだなかった時代でした。
友人の親の会社が新規パチンコ店をオープンする際に、一人あたり5000円を渡し新規店に開店前に並んでほしいというバイトを大学生に複数人できてもらうよう密かに募集していました。
私も当時はパチンコの勝ち方などわからなく、趣味ギャンブルで打つ程度でした。
ですが、新台入れ替えやグランドオープンなどは勝ちやすいのだというイメージはもっていました。
しかしながらボーダーのことや釘についての知識は一切ありませんでした。
当時のサクラ
そして5000円を受け取り友人複数人と新規店に並びにいくことにしました。
その新規店は今の大型店に比べるとそれは小さな規模の店でした。
総台数が300台あるかないかくらいだったと記憶しています。
並んでいる客には開店プロもいたのではないかと思います。
当時はネットなどの情報はなく、「足」もしくはプロ同士のネットワークで探していた時代だったと思うので、今のように軍団をひきつれて荒らすといったものではなく、本当に集客したいような店が多く、現在のように事前に整理券をばらまいてるといった感じではありませんでした。
受け取った5000円はオープンして入店した後は、そのバイト台で打つもよし、すぐさま帰るもよしというルールでした。
しかしながら私は打つことにしました。
その時は羽根物が好きだったこともあり、当時羽根物の新台入れ替えなどは簡単に勝てていたので羽根物を打つことにしました。
「たぬ吉くん」です。
たまにリメイク版なども出ており、最近パチンコをしだした方もご存じの方も多いと思います。
これは思ったとおり早くに終了まで達し勝てました。
他の友人「サクラ」たちもフィーバーパワフルなどを打っていて、よく回りお金がなかなか減らないと喜んでました。
といった具合のグランドオープンで最初で最後のサクラバイトをやりました。
このサクラバイトはですが、身内の友人や顔見知りの人達を雇う小規模なサクラだったようですが、当時の他のサクラもこのような感じだったのかもしれません。
現在のサクラ
現在のサクラですが、パチプロを始めてからはどの人が店側に雇われてるのかといった見分けは本当につきませんでした。
たまに使える店に3人組ほどで毎日打っている人たちがいて、回ってるのかなあと気になってその人達が帰った後に釘を見てみるもどれもボーダーは超えているのだろうけれど、必死になって打つような台ではなかったので、台の癖がよく回りやすいのかと思い、3人組が休んでいて夕方くらいに私もちょうど持ち玉がなくなったので、彼らの毎日打っている台が気になっていたので、休んでいるし少しくらい打ってもいいかと試し打ちしてみたのです。
しかし釘の見た目同様、たいして回りませんでした。
癖が変わったから撤退したのだなと思ったのですが、なんと次の日また3人組がその台を打ってたのです。
私はちょうど斜め後ろの台を打っていたので、ガラス越しに彼らの台が回ってるのか見たらやはりたいして回ってません。
しかし10時から8時くらいまで、決められた時間なのでしょうか、きっちりその時間まで玉があろうがなかろうが打っていたのです。
プロ視点からならこの回りなら、この時間からは現金投資するメリットはないと思われる時間でも8時まではきっちり現金投資していました。
ひょっとしたら彼らのような人たちが、店側の雇ってる打ち子だったのかもしれませんでした。
現在の打ち子
この記事のメインはプロが人を使うタイプの打ち子についてだったのですが、思ったより前置きが長くなってしまいました。
現在ではあちらこちらにこの手の打ち子がわんさかいてるので、見分けるのも非常に簡単です。
特徴としてはだるそうにスマートフォン片手に「作業」感覚でひたすら時間との闘いのような感じで打っていますね。
といいましてもピンプロも毎日同じ作業の繰り返しなので、同じようにだるそうに打ってるものですが・・・
打ち子の台頭
打ち子が目立ちだしたのは2004年あたりから急激に増えだしたと記憶してます。
その当時は確変終了後に時短がついたり、スペックがだんだんと複雑になってきていることもあり、ラッキーナンバー制から終日無制限に方針転換する店が増えてました。
出玉共有で打てる店はまだ少なかったです。
なので打ち子も出玉をまわさずに一人ずつ打っていましたね。
ピンで打つプロの方が多かった時代ですが、一日の期待値は3万円くらいは少し店探し台探しを頑張れば普通に打てていました。
この頃になればネットも普及してきだし、勝てる情報収集もできるようになりプロも増えだし、賢い打ち手なら人を雇えばさらに収支は上がると考えだしたことだと思います。
私は人を雇ったりと煩わしいことは苦手なので、打ち子を雇うといった考えはありませんでした。
打ち子を雇うと色々な問題点も出てきます。
一番被害が多いのは、玉を持ち逃げされるといったことが多いと聞いてます。
身内や友達や顔見知りなどの素人の人を雇うのであれば、ある程度の信頼感はあるので被害は出にくいとはおもうのですが、ネット募集などで見つけてきて、見ず知らずの人を雇うわけですのでリスクは伴います。
しかもパチンコを打って給料をもらいたいといった人間です、社会的な信用も人間としての信用も低いと思います。中には丁寧で礼儀正しい打ち子の人もいるにはいましたが、だいたいは態度も悪く、身なりも悪く、悪臭のする打ち子もよく見かけました。
当時よくお話をしてた、打ち子の親方がよく愚痴っておりました。
ちゃんと面接して人選しろよと思いましたが、今ほど打ち子の応募がなかったこともあったり、毎日期待値の詰める台があったので、早急に雇いたかったのでしょうね。
使ってる店で、打ち子を引き連れらるのはいい気はしませんでしたが、打ち子の親方はピンで打ってるプロに対しては礼儀もきちんとしてる方もいてました。
この方はだいたい5人くらいを連れて打ってましたが、極力私の両隣や近辺には打ち子を座らせることはありませんでした。たまに若い女性の方を連れてきたときは気を回したのか私の隣で打たせてました。
私的には、隣は女性だろうができるだけ広々打ちたいので、両隣が空き台になってるほうがのんびり打てて仕事がしやすかったのですが、彼なりに気を遣っていたのでしょうね。
増殖する打ち子
2005年にもなると、出玉も一定の機種も減り出玉共有OKにする店が増えていきました。
2005年までの一回当たりの出玉は大海物語で1900個くらいだったと思うのですが、この頃から「チリツモタイプ」と言われるラウンド数が少なく500個くらいの出玉で連チャンしやすい機種などが出回るようになりました。
このタイプのスペックが増えてくると店側はもうラッキーナンバー制にするのはほぼ無理になってきます。
無制限営業に加え、出玉共有アリにすると打ち子にとっての恩恵はこの上なかったでしょう。
まだこの頃の打ち子は年配者の素人を雇ってることも多く、止め打ちなどはきっちりやっていませんでした。
保留3個止めはするけれどもステージ止めはしない、ラウンド間止め打ちはしないといった感じでしたね。
2008年か2009年頃には、グランドオープンなどではピンプロの数を上回っていたかと思います。
2ちゃんねるの掲示板や地域板などでも打ち子募集の書き込みがよく見られるようになってきていました。
2004年あたりは打ち子を連れるのは10人未満のグループが多かったと思うのですが、この頃くらいになると、店も大型化してきたこともあると思いますが、20人~30人くらいを管理するグループもあったことでした。
人数が多いこともあり、グループ内でも役職を振り分けて、「班長」「番頭」などといった具合に釘を見て指示する役割、現金を管理する人や、他店の下見をするなどかなり綿密に組織化されていった時代でした。
最近の傾向
ここ数年では、店側も打ち子を煙たがるふしもあり、対策をする店が増えてきています。
今から8年ほど前は打ち子にはまだまだ寛容だったのか、打ち子の見分けをつけれなかたのか定かではありませんが、追い出したり注意したりといったことは見かけませんでした。
現金の受け渡しを台の前で行ったり、換金所前での現金の受け渡し、報酬の支払いなどを堂々としていましたが、ここ最近は打ち子と思われる方がリスクが高く、即刻出玉没収や、出入り禁止にされる措置を行ってることもあり、極力打ち子と思われないように打っている印象があります。
なのでホール内で打ち子同士の会話の禁止や、あまりだるそうに打たない、お金の受け渡しは見えないところでするなどしているようです。
少し前の打ち子は態度も悪く、誰かが当たると大声をだしたり、周りの客を威嚇したり、出玉を共有するために1人が当たると、他の打ち子は台に座ったまま即座に現金投入を止め、玉が運ばれてくるまで待つといったことを平気でしていました。
今では、貯玉カードを全員に持たせてひたすら貯玉で打つといったスタイルになってますね。
店側としてはこちらの方が出た玉をずっと後ろにおいてくれるので、出玉アピールにもなり、
打ち子側としても貯玉で打つ方が回転数の把握をしやすいのでどちらのとってもいいのではないかと思います。
私も現役時代は回転数の把握のために、出玉があってもひたすら貯玉で打つようにしていました。
ある程度回転数がわかってきてから、持ち玉で打つようなスタイルでした。
まとめ
いかがだったでしょうか。
多くの人が行くような大型店のグランドオープンやリニューアルでは知らず知らず打ち子の方たちが多数いてることだと思います。
昔のように店側が客付きをよく見せたい、出玉をアピールしたいといったサクラを雇う行為は、現在のネット普及などによって減ってきている、もしくはサクラを雇う必要がないといった感じなのではと思ってます。
ですので、現在の打ち子といえばプロの方に雇われ、期待値のでる指定された台をひたすら工場の流れ作業のごとく時間まで打つアルバイトのことだと思ってください。
お読みいただきまして、ありがとうございました。
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